2階まであがると唯の部屋があった。


1Kで8畳程の部屋だった。


整理されているようだけど、なにぶんコンタクトが無いのでよく見えない。


「はい、上がって」


唯はわたしを玄関で下ろすとさっき履き直した靴をまた脱がせてくれた。


優しいな~この子と思った。


「シャワー浴びてきな。お風呂も沸かしておいたから」


「・・・ありがとう」


濡れた服を脱ぐのは一苦労だった。


でも、流石にここまで手伝ってとは言えない。


どうしてマスターもこの子も見ず知らずの私にこんなに優しくしてくれるんだろう。


死にそうだった人間にはみんなこんなに優しいのかな?