「とりあえずっ!あんた家は?」



乱れた髪と服を直し、座り直した私は日向に訊ねた。



「…俺に帰る場所なんてないよ。」



「どういう意味?」



「そのまんまの意味。だからさ、俺を奈月さんの家に住まわせて?」



首を傾げて可愛く言う日向。



「…は?え?」



今なんて?



たらりと冷や汗が頬を伝った。



ねえ神様。
私はこれからどうなるのでしょうか。












素敵な男性との運命的な出逢い。



憧れはするけど、そんな出逢い私には有り得ない。



でも、人生で一番最悪な出逢いを私はしたんだ。



有り得ないくらい運命的(ある意味)な、それでいて最悪(ちょっぴり不思議)な、



出逢い。