なのに今!というか今日!

ありえないがありえるに変わろうとしてる。
心と身体の意思がなんだか違う。


脳裏にはあのおちゃらけた″ヤツ″の顔。

女付き合いが荒い…?

たしかに一概に否定はできない。
あんなことやこんなこと、されちゃったし。

必死に脳内スクリーンをかき消しながら
沈みかけた空を仰いで言った。


「冗談だよ、やっぱり何もない」

「気になってるなら応援する。
相手が誰だろうとうちらは応援するし」

「気になってないよ何も!」


晴のやたら大人な言葉に強がってしまう。


女付き合いが荒いとかガン飛ばしてるとか
チャラチャラしたようなワードが突き刺さる。

だから、また言えなくて。


「素直じゃない子には協力しなあい!
ね?晴たん!」

「私とねねの情報収集のパーフェクトさ、
澪ならもちろんわかってるはず。

言わない限りは何もないけどねっ」


ねねと晴の言葉に足が止まった。

2人とは中学校からの仲。
個性も全部バラバラな3人だった。
ああもちろん現在進行形で。