オレンジ色に染まった空を背に
あたしたち3人は学校をあとにした。

実際のところ、何が話すのを苦に
していたのかとなるとわかんなかった。


「え?それってまとめちゃうと、
澪には好きな人ができましたってこと?!」

「いや違うよねね。
本当はそうなんだけど認められないってヤツ」


「んなこと一言も言ってないし!こら!」



理由を話した途端にこれだ。
あたしをからかっているのかなんなのか。

もっと真面目な雰囲気で聞いてくれるなら
少し気になってるんだ、とか言えたんだけどな。


あの2人のニヤニヤ。
さっきの感動的なシーンはどこ行った。


ただまだ本当に聞きたいことを聞いてない。
さっき答えようとしなかった晴、アンサー!



「晴には聞くの2回目だけど…
他学年にいるらしい東海林一志、知らない?」

「待ってよ澪。さっきの相手って東海林くん?」


先に口を開けたのはねねでした。