眠気を覚ますかのように大声が耳に届いた。
目覚まし時計かっつーの。


「ねねの頼み断ってまで、
あんた昼休み何してたわけー?」


机に突っ伏していたところを晴に狙われた。

起こしやがって、こんにゃろう。
ともいえる雰囲気じゃなさそうだ。


いやしかし、
言っても…いいのかな?


眠気がまだ身体に微かに残っていて
結局突っ伏したまま動けなかった。

決して言えないんじゃなくって。
いろんなことがありすぎて脳内整理でビジーなう。


あ。
そーだ。


「東海林一志…って知ってる?」


視線だけを晴に合わせながら
突っ伏したままのこもった声で聞いた。

まぁでも、
あたしが知らないんだから知らないよね。


晴は少し考える素振りを見せた。
そういう仕草ひとつひとつがいつも
大人っぽく綺麗に見えたりする。