――「ねぇ、岡野。
一回デートしてやれよ」

「ええ〜…。変に期待させるだけだろ。

それより飲みに行こうぜ。
鳴瀬明後日休みだろ」

「私とデートしてどうすんだよ。
吉井と行けよ」

「えー。気を遣うだろ」

「私にも少しは気を遣え」

「無理」

「………」


調子に乗って間に入ったのがまずかった。

達人のふりなんてしなければ良かった。

面倒臭ぇ……。

小説の世界ではいかにして話をややこしくするかばかり考えている私だが、現実世界では面倒に巻き込まれるのは何よりも嫌なのだ。

この岡野、吉井問題はまだまだ続きそうだ。

話に変化が訪れたらまたここで紹介させていただきます。

調子に乗りすぎた。
作品を読んでくれているからといって、安請け合いしてはいけないな、と学んだ出来事だった。