祐吾の何気ないひとことにパアッと顔を輝かせる少女を窓からそっと覗き見る。 あ。 愛子ちゃんだ。 そうか。 あの子が祐吾の彼女か。 いつも仲良くしている近所に住む女の子。 何だか母としては不思議な気分だな。 その時、玄関から戻った彼が怪しく窓の外を眺める私に気付いて声をかけてきた。 「ママ、……何してんの」