「いいよ」
いいよ…か。そうやんな…。私なんか…

「えっ?」私は下に向けていた視線を今度は三吉くんに移した。
「付き合お」満面の笑顔で伝えてくる私の好きな人。

「嘘…」
「俺も植本が好きやで」ストレートに告白してくる三吉くん。まだ全然信じられなくて頭が理解できていない。

三吉くんが私を好き……?

「帰ろう」三吉くんは私が抱えているクラリネットのケースを左手にとって私の左手を右手で繋いでくる。

雨上がりの虹の下で君と思いを初めて伝えあった。

憎たらしく輝く虹が今度は、私達を祝うように光った。

゙よかったね゙

初めて君と手を取り合った雨上がりの虹の下。