あたしは飛鳥のところから走り出した。
しばらく走って胸が苦しくなって、走るのをやめた。
「~~~っ、ううう~~~~!」
ぽたり、ぽたり。
地面には丸い模様が広がっていく。
―――とめてほしかった。
我が儘かもしれないけど、あたしは飛鳥に向井先輩と付き合うことをとめてほしかった。
でも、とめてくれなかった。
あたしだけが飛鳥を好きで、飛鳥はあたしを『幼馴染』としてしか見ていない。
祥の言った通りだ。
『幼馴染が限度』
あたしと飛鳥は、恋人には―――なれない。
あたしが飛鳥を好きなだけ。
あたしが飛鳥と幸せになれることはない。

