声をかけてきたのは…えーっと、多分他のクラスの男子だ。
結構チャラめの。
あたしはお腹が空いていて、弁当を食べようとした時に呼び止められたものだから機嫌がかなり悪くなっていた。
「一緒にきてほしいところがあるんだけど…」
「やだ」
即答だ。
それを何故か傍で飛鳥が笑っていた。
いや、正しく言うと堪えている、だ。
「な、なんで??」
「腹減った」
「少しの時間で終わるから、な、頼む!!」
手を合わせて頭をあげられたならしょうがない。
行くか、と重い腰をあげた。
あたしがそいつについて行く時のを見ていた飛鳥の表情が険しくなっているのなんて知らなかった。

