結芽姉は昔から俺のことを「あーくん」と呼ぶ。
あーくん…、悪い気はしないけどちょっと恥ずかしいのが本音。
でも結芽姉だから許す。
「ねぇねぇ、あーくん??」
「はい??」
耳貸して??
そう言われて素直に結芽姉に耳を傾けた。
「昨日、うちん家と律也ん家の前で抱き合ってたわね♪」
「ぶっ!!!」
…結芽姉にまで見られてたのかよ!!
俺はこの場から消えたくなった。
「照れちゃって♪
あーくんはここだけの話、ゆずかが好きなんだよね??」
「え、そうだけど…」
「ゆずかもねぇ、最近あーくんの話ばっかするの。
だからそろそろ告白しちゃってもいいんじゃない??
個人的にはゆずかからさせたいんだけど」
「俺の話??」

