「……い、…おい、飛鳥、起きろ!!」


「…んだよ…るせえよ、ゆずか」


「分かった。じゃあ置いてく。
遅刻しろバカ飛鳥」


「はあ…!?今なん…!!!?」



朝から起こしにきてやってるというのに飛鳥はいつもこうだ。



でもこれが『いつもの』あたし達の日常だ。




飛鳥においていくと告げた瞬間、飛鳥は時計を確認した。





「…っバカやろー!!
もっと早くに起こせよ!!」


「飛鳥が起きないんじゃんか!!あたしのせいにすんなっ!!」



そう、

本当に、何でもないようなこの日常が



これから甘酸っぱくて、苦い恋愛物語の始まりだった。