とか思いながらも、坂下さんが怖いのでこのことは言わない。
「恵ちゃん、顔はいいから似合うね」
うん、ありがとう。
でも顔だけなら原和田の方が…
「顔は、ってことは性格は良くないってことだ」
原和田が笑いながら言う。
うん、前言撤回。
俺は一発殴る。
「原和田、うるさい」
「ぶ~」
原和田が口を尖らした。
……可愛くないよ。
「ってか、売れないね、ケーキ」
ヤス、そんなこと言うと怒られるよ。
…坂下さんに。
「…何だってぇ?」
「え、だから…ひぃっ」
坂下さんは鬼のような顔をしていた。
ヤス、ご愁傷様です。


