「野村くん、これ、印刷よろしく」 「…はい」 俺は、相変わらず同じ会社に勤めていた。 社長に渡された書類を印刷した。 印刷した書類を社長の机に置いとく。 「………はあーあ」 「クスッ」 ため息をついて、笑われる。 これ何度目だろう。 後ろを見ると、爆笑している坂下さんがいた。 「坂下さん……」 「くくっ、野村のため息って、ほんとおかしいよね。ふふふっ」 坂下さん坂下さん、俺のため息で笑うの、やめてもらえないだろうか。