そして、一番上が近くなったとき。 「恵介」 チュッ 唇が触れた。 「………へへ」 ………参ったな。 紗菜には適わないや。 だから、俺は俺なりに応える。 「……恵介」 強く強く、抱きしめる。 紗菜も俺に応えるように優しく手を回す。 観覧車を降りるまでは、このまま二人で――。