「休憩しましょ」 トヨコさんは、さっとコップを手に取り、白い液体を飲み込んでいく。 僕は軍手を外し、タオルで顔と頭の汗を拭くと縁側に腰掛けた。 冷たいカルピスが喉に心地好い。 「おいしい」 僕が言うと、 「でしょー?」 トヨコさんは嬉しそうに言う。 「夏はやっぱりカルピスだよねぇ。本当に、これ作った人、天才じゃないかと思う」 ごくごくと飲み干して、 「よし、あとひとふんばりよ」 と、力強く立ち上がった。 なんだかとても子どもっぽく見えた。