黒地に赤の薔薇柄のシャツ、白のジャケット、少し暗めのジーンズ。
その姿が、とてもよく似合う。



「なにジロジロ見てんだよ。ほら、飲め」


そう言って渡されたのは、スポーツドリンク。
亜清は口は悪いけど、本当は本当に優しい人。



「ありがとう」

「ん、少し飲んだら車乗るぞ」

「え?車運転出来るの?」

「俺をナメんなよ。
18の時に一発合格してんだよ」

「凄い!!」

「だろ?
……まあ、おまえみたいな運動出来ない子には無理かもな」




笑ってそう言う亜清だけど、気付かないのかな。
今の言葉、結構傷付いた。