いつの間にか私の隣にいて、私の肩に手を回す。
「え…?」
佐之助くんはニヤニヤする高杉さんから私の方へ目線を向ける。
佐之助くんの顔はさっき一瞬だけ見えたような哀しい表情だけではなく、持っていた刀さえも持つのが精一杯なぐらいに佐之助くんの手は震えていた。
“違うっ!!佐之助くん、高杉さんの言った事真に受けないでっ!!”
そう言おうとしたら、急に私の肩にあった手が私の口を押さえ、言葉を遮る。
「つーことだから、お前が出る幕はねぇって事だよ。おチビちゃん♪」
佐之助くんに手を振りながら私の肩を抱いて歩き出そうとすると…
「勝負…勝負して俺が負けたらソイツの男だって認めてやる!!」
高杉さんに刀をつきだし、挑発する。