今、一瞬私を睨み付けていたような気がした。
気のせい…だよね。
そう思い返し、
私は高杉さんの質問に答える。
「…新撰組。
道端に倒れていた
私を、沖田さんが介抱してくれたんです。」
出来るだけ
丁寧に、聞き取りやすく言った。
これは私の短所だ。
少しだけでも
“怖い"と感じたら、
丁寧に言い、
相手が普通に聞いてるだけなのに
なんだか安心して
許してくれたと思い込んでしまう。
そんな私を見て、
高杉さんはハァ…と
ため息をつく。
「…お前は幕府側か…
まぁ、当たり前の事だけどな。」
悲しそうな顔をして、
私に背中を向ける
「もう、テメェには
会えねぇかも
知れねぇな…」

