鋭い鞭が床を叩いた。

恐怖におののきながらも振り返れば、強欲に充血しきった蒼髭公がじろりと妻を見つめていた。



「こ……これはっ…」


「その部屋だけは、入るなと言ったであろう」



蒼髭の顔は歓喜に満ちている。

人ではなく人を食う獣の目。



「ハハハハハハハ!!
貴様は強欲よか好奇心に駆られて我が言い付けを破ったか!

よかろう!
貴様も本来はこの部屋に入るべき豚であったのだ、望み通り妻とともに死ぬがいい!!


我が妻たちとともに!!!!」