その後、私達は買い物を楽しんだ。

アウトレットモール内にあるパスタのお店で夜ご飯を食べ、そして、近くにある高台へ。

そこから見える夜景は、キラキラしていて、すごく綺麗だ。

私が夜景を見ていると、後ろから倉木に、ふわっと抱きしめられる。

急な出来事に私の心臓はすごい早さで動き出す。


「く、倉木?」


私が振り返ろうとすると、それを阻止するかのように、倉木の頭が私の肩に。


「なぁ、……園田。今日、楽しくなかった?」


私の肩に頭を置いているから、倉木の表情はわからないけど、なんか声が不安げな感じだ。


「そんな事ないよ?倉木とこんな風に出掛けたのって初めてだし、すごく楽しかったよ」


倉木がモテる事を実感して不安にはなったけど、楽しかったのも事実。


「本当?」

「本当だよ。何で?」


私は倉木の腕の中で、くるっと回転し、倉木を見る。

自分で倉木の方を向いたのだけど、あまりの倉木との近さにドキドキし、顔が熱くなる。


「途中から……園田、元気なかったから」

「えっと、それは……」


私は答えようとしたけど、どう話したらいいのかわからなかった。