「何?」


俺がそんな事を考えていると、園田がぽかんと俺を見ていた。


「えっ?あっ、大丈夫ならいいの。私、態度に出そうだからどうしよう、って思っただけだし」


園田は少しホッとしたように言う。


「まぁ、もし“ダメ”って言われたら、その時はその時だろ」


真人は口を出さないのはわかっているけど。

もし、会社的にダメだと言うのなら……


……って、

なんで、園田は泣きそうになっているんだ!?

もしかして……


「なんか勘違いしてない?」

「えっ?」


いや、“もしかして”じゃなく、確実に勘違いしているだろうな。

まぁ、俺がはっきりと言葉にせず、遠回しにしか言ってないからだけど。


「もし、付き合う事に反対されたら、園田が会社を辞めればいい話だろ?」

「そんな簡単に会社を辞めろ、とか言わないでよ」


何故か園田はムッとしている。


「ずっと働きたいの?」

「そりゃぁ、いつかは辞めるだろうけど……」


……なんか、俺達、話かみ合ってない気がするんだけど。