「 そういや西がよ 」
「 うん!
…何か久しぶりに聞くその名前〜! 」
最近本当に
表情から曇りの消えて来たミチル
どんな男と付き合っていても
寂しそうだった瞳が
最近は高校の頃みたいに、輝いて来ている
またアキとケンカしたと言う
西の話なんかしながら
俺はトレーにコーヒーを乗せて運び
ミチルは、棚から出したクッキーを持って
カーテンを開いた
「 …―― ちょっ
… な… 何がどうしたの?! 」
声を挙げて駆け出したミチル
俺も驚いて、カーテンをくぐった
「 ―――… おい 」
とりあえずトレーを
静かに、テーブルの上に置く


