――… 本気で好きな女に
こんな目で見つめられて
自分を抑えられる
抗える奴なんて いるのか…?
俺は アズの額へ手をやり
薄く開いた唇に 自分の唇を重ねた
初めて会った浜辺
あの渋谷での 無理矢理なキスとは違う
俺が差し入れた舌に
柔らかく何度も 返して来る答
自分の後頭部だけに やけに意識が集中して
手首を強く
押さえつけてた右手を外し
大きく開けた、襟の間から差し入れた
―――― そして同時に
自由になった アズの細い指が
汗で湿っぽいシャツ
俺の腰の下から
するりと音も無く、侵入して来る ―――


