砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





素早く着替えた真木は
ストロベリーピンクがいるという
同じマンション、隣の部屋へ


青山は、車で駅へ


池上と灰谷は荷物を持ち
先に花見場へと、場所取りに向かう




騒がしかった部屋が
一気に、静寂へと移行して
寝巻のまま、突っ立っているアズと


新品のシャツを抱える俺が
二人して残された




「 俺 風呂、入って来る

―― つか、アズ入ってないなら先に… 」




…… 立ち尽くしたままのアズは
何故か、もの凄く緊張している


俺と二人きりだからか?と
一瞬だけ思ったけど
どうもそれが違うらしい


何か一生懸命、考えている顔だ




「 ――… アズ 」


どうした?と、言葉をかける前に
それが何故なのか
理由がわかってしまった




「 … 皆に会うから、緊張してるのか? 」