砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





「 ―― よお
クソガキども、集合したってよ



「  クウヤ 」


バタンと、奥の部屋のドアが開いて
姿を現したのは真木


黒い光沢のあるパジャマのまま出て来て
バスルームらしき方へと直行する


そして、続けて出て来たのは灰谷


『 …俺 皆連れて、先に行っておくよ 』


「 あ! じゃあ僕も一緒に行くよ
お弁当、かなりの量だし 」


『 … うん 』


灰谷は微笑みながら
池上と一緒に、
バスケットケースを抱え玄関へ




「 んでよ! 岡田 」


風呂に入るのかと思われた真木が
バスルームから、声をあげた


「 お湯溜めてるから、風呂入ってけ
寝てる時、寝汗かいてて
ツラそうだったからよ 」


「 あ  ―――… 助かる 」




真木は歯ブラシをくわえながら
あちこち歩いて

下着やら靴下やら
まだフィルムに入ったままの新品を
俺のヒザへと放った




「 真木、俺はイッちゃんさん
駅前まで、迎えに行って来る 」

「 え 青山オメエは、ボウズ連れてけよ
それにイッケイ、ここ知ってんぞ 」


「 いや
あの人、重度の方向音痴みたいだから 」


「 … そういや
そんな乙女っぽい裏設定
あったな、アイツ 」


「 イッちゃんは、乙女だよ!! 」


青山に
荷物の様に抱えられたアズが
声をあげると


真木は口の端を上げながら、
ポン、と一つ
アズの頭を叩いて笑い、キッチンへ歩いた




「 あずるは、支度して待ってて 」


「 はい! 」