砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





「 深夜枠ってのもあったし

何か最近
男舐めてる輩、多いだろう?


半裸で攻めれば落ちるとか
女子高生だから付加価値があるとか


…… 全員が全員、そんなわけないじゃん


――― その人の中に
代替えの利かない何かを見つけた


そして好きになったのが
たまたま女子高生だった

年上の人だった

たまたま同性だった


"大切なのは気持ち
誤解しないでくれよ" って

たったそれだけのメッセージなんだ 」




「 …… うあ 」


俺が笑い出すと
池上も笑う




「 次はね、僕なりに
エンターテイメント性のある物
何となく作ろうと思ってるけど 」


「  どんなの? 」


「 "憧れのアーティストと
たった一目で、両想いになるお話" 」


「 …… うは 有り得ないし 」



「 有り得ないから、いいんだと思う


恋愛もファンタジーなんだよ

お話の中でくらい、縛りなく
自由に、思う通りにしたいんだ 」




「 ――わからなくは、ないけどね… 」




「 …… おはよ?  」