追い掛けているのは黒い車 青いナンバープレート ナンバーは白 ―――― 硝子越し アドリアナもすぐに気付いて 驚いた顔で振り向いたけど 両脇の二人は、無視だ 窓も、開いてくれない ―――― エリックが伸ばしてくれた手に やっと、紙バッグを渡せたのは かなりの距離 走った後だ 歩道に、人を転ばす為の罠の様な かなり低い、 意味不明な車止めがやたらあって それに危うく掛かりそうになりながらも クルマに向かって声を挙げた 「 ―――― さっきのは "ドッキリ"だからな!!! 」