「 うん 」
「 アズと付き合って浮気したら…
全部、バレるな… 」
驚いた顔を、こっちに向けるアズ
―――― なに言ってんだ俺…
「 べ、別に
浮気するとか言ってるんじゃなくてよ… 」
アズはクスクスと、子供みたいに笑う
―――… アズの何が怖いって?
俺が信じていた"普通の世界"
"こうあるべき"というお仕着せ
"これなら平気だろ"という狡さ
そんな小手先、ゴマカシが通用しない
アズは絵空事の
甘い台詞なんて信用しない ――
俺がどこかによそ見をして
次に振り向いたら
きっと、責める言葉も無く
――― 絶対に、傍から居なくなってる
すげえ、キツイ…


