かなり広い交差点を跨ぐ橋
もうすでに、
階段の上にいるアズを追い掛ける
しゃがんで
何か覗き込んでいるのを見て止まった
「 ここね!真夜中に
皆でステッカー貼りに来たんだよ! 」
「 ステッカー? 」
「 うん!
なんか、カイヘーが
PCで絵とか取り込んで、
シールにする機械持っててね
――― そこが、会場だから
" 宣伝する為に貼ろうぜ! "って 」
そこ
二車線の道 森
ここからは白く光る
代乃木公園の敷地が臨める ――――
アズの後ろに立ち
指差した手摺りや柵を見たけど
何か剥がされた
それはその場所ばかりじゃなくて
同じ様に、
誰か大勢の人間が貼ったんだろう片鱗が
歩道橋全体にあった
「 いけないんだろ? そういう事しちゃ 」
笑いながら言う
「 う、うん… ホントは… 」
「 池上が言い出したのか 」
「 ううん クウヤが一番
張り切ってたよ… 」
「 ………… 」


