外に出ると、風が少し冷たい 道沿いの水銀橙の、淡く白い光 人のいないアスファルトには カラコロと転がる紙コップや 靴跡の付いたチラシが舞って行く シャッターは中々 塗装し直したりしないから どの店の物も禿げたりしていて 「 ――― 何となくよ " 世界が終わる何時間前 "とかっぽいな 」 笑いながら、そう言った途端 思いがけずアズが 俺の服のスソを掴む 「 … 何よアズ ――― お前、こういうの怖いのか…? 」 アズが頷く前に 思いきり、肩を抱いた ―――