砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





―― あの夏の日


あの海で彼女に出会ってから
どれくらいの月日が経ったんだろう


とても長かった気もするし
あっという間だった気もする




――― 本当に、色々あった


ひょんな事で入り込んだ
オンラインゲームの世界

毎日毎日お祭りで、ただ笑って
終わりの来ない、虚像の空の下を漂う


リアル夜中に、そこへ行ったとしても
必ず誰かがそこにいて

" おはよう! "の挨拶や
その世界ではLevelの高い俺に
いくつもの称賛をくれる ――




そこで初めて

…… 俺に対して、
生意気な口を聞く女が居たんだ