外に出るとミラはそばに駆け寄ってきて手を握ってくる。






「今日は久しぶりに泉に行きませんか」





「えぇ、いいわね」






この国は音の国と昔はそう呼ばれていたらしい。




私には全然わからないけれどこの国は音の国などではない。




水が綺麗とされる水の国。






「姫様、早く行きましょう」





「焦らなくて大丈夫でしょ」





緑も綺麗だが水がいいからこそ緑が綺麗なのだろう。




水は綺麗な心を写すと母様が言っていたけれど私はどうなのだろう……冷たい氷のように凍ったこのココロは……