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私は、小学校の頃から
毎日のように昼休みに
しゃぼん玉を
翔ばすようになった。
同じ時間に、同じ場所から。
「また、シャボン玉
やってるの?」
そう言って
話しかけてきたのは、
高校から仲良くなった
あかりだった。
「うん!ねぇ、見てめっちゃ
いい感じに翔んでない?」
「ほんとだぁ。ちょー
きれー!!さすがだね!!」
毎日昼休みになったら
しゃぼん玉を翔ばしてる。
あかりとのいつもの会話。
いつかあなたに
思い出してほしいから。
このきれいな
シャボン玉を…
そして、あのとき私に
話してくれたこと。
あなたは、もう
覚えていないかもしれない。
だけど私は、しゃぼん玉を
飛ばし続けるよ。
「ねぇ、友那。」
「なぁに?あかり…」
「今思ったことなんだけど、
なんで毎日しゃぼん玉
翔ばしてるの?」
私は、ビックリした。
いきなりこんなことを
言われて…
まだ明かりにも
話していなかったことだから。

