鈍い音が辺りに響いた。


「……〜〜っ」


硬いものに躓いて転んだ。頭から打った。


「………イタい」

若干涙目になった。でも泣かない!


当たったものに触ると――石だった。

「……階段?」

月明かりで少しだけみえる。有り難い。

階段みたいに上に続いている。


この時、普通の人は引き戻すと思う。だけど私は、進んだ。何かに惹かれるように。


何段なのかわからないけどひたすら上ってみた。


大分息が荒くなってきた。辛い…。

「………ハァッ…」

息が切れてきて、苦しい。でも……。


「上らないと…」


それしか頭に入ってなかった。

それほど私は知りたかった。何があるのかを。