ツーツー こんなときに留守電。 あたしはすぐにあきらめて、極力笑顔で電話を返した。 どうすればいいの。 瞳をぬらしたそんなとき。 「綾香さん」 後ろから声がかかる。 「お父さま…」 伸のお父さま。 いつものように優しい笑顔であたしを見る。 あたしが仲がいいのは伸よりもお父さま。 だから今まで、伸のお父さまといっしょに行動したりしていたり。 相談したり、相談されたり。 相談したのは、父のこと梓くんのこと。 相談されたのは、伸のこと柚菜ちゃんのこと。