「なんでもないわ。ほんとうに…」 あたしは梓くんの胸に抱きしめられる。 ほっとする。 大好きなの… 「…落ちついた?」 「ありがとう。梓くん」 あたしはにっこりする。 悩みは減ったわけでもないのに、心がラク。 「あのね、あたしね…」 婚約のこと言おうとしてたの。 そしたら。 静かに入ってきた父。 「おい」 「なんですか…」