いやッ――。やめてッ――。
そんなの自分が一番わかってる――。



そう思ってる間にも、奏の頭からは赤黒いあの液体が流れ出ている――。



「…さく…ら…。…あり…が…と…。」



それが、奏の最期の言葉だった…。



「いやーーーー。」



そこから、私はどうしたのか記憶がない――。



ただ、狂ったように泣き叫び、奏にしがみついていたのは覚えている――。