『3万5000円しかない』って言ったのはそのせい。

だって、5人で、あと半月以上過ごさなければいけないのだから。


「バイト増やすしか…。」


今の段階で、バイトを3つ掛持ちしている。


「ティッシュ配りくらいならできるかな。」


増やしてもいいが、私の体は“ほぼ限界”。

しょうがない準に頼むか。


「準。」


「なに?!」

不機嫌そうに返事をする準。

きっと、察しているのだろう。

いつも借りてしまうから…。


「あのさぁ、バイト代少し貸してくんない!?」


「なに、また?!今月も苦しいの…?」


「まぁね…」

私は準の気を損なわないように


笑顔で問いつめた。


大丈夫。

いざとなったら、助けてくれる人だから!!!