甘い罠

「あ…
ごめんね

いやなんかさ…
私なんにも知らなかったから…あの…」

なんと声を掛けたらいいのか分からず、瑠璃は混乱した

「やだなんで瑠璃が謝るのよ(笑)
だって今日初めて話したんだもん
知らなくて当然でしょ

あ、加奈子とサキにもまだ話してないしね」

碧は、一仕事終えたように大きくため息をついてから、ごくっと音をたててカシスソーダを半分ほど空けた

瑠璃は、ただ固まって碧の横顔を見つめた

「本気じゃなかったとはいえ、やっぱりすっごくショックだった…
だって2年位恋人みたいに付き合ってたし…

事故に遭う2日前も彼、夜私の部屋に来たのよ

だから…」

そこまで言うと、胸が詰まったのか碧はしばらく黙ってしまった


「大丈夫?」

瑠璃はどうしていいか分からず、また意味もなく何度も頷いた

碧はふっと笑って「もう平気だけどね」と小さく言った