甘い罠

ブーッと、降車のブザーが鳴った
瑠璃も降りる停留所だ

ファンデーションを取り出し、ミラーで自分の顔をチェックする

グロスを塗り直そうかと思ったが、あんまりテカテカ唇を光らせていくと、気合い入れてきたんだなと碧に思われそうなのでやめた


バスから降りるとひんやりし、瑠璃は身震いした
風はないが、冷たい外気が瑠璃の体を包んだ

もう10月も後半に入った
つい最近まで、下着のような露出の高い格好で街を歩いていた若い女の子達が、もう冬の装いに変わっている

お洒落な子ほど、衣替えも早いものだ