次の日、光は私の家の前で待っていた。
「美優!おはよう」怒っていると思ったのに相変わらず優しい笑顔で話しかけてくる光。光みたいに素直になれたらいいのに…そう思った。
「おはよう…」私が下を向いてあいさつすると光に手を引っ張られた。
「ホントに美優は不器用だね。耀太もだけど」ふふっと笑って歩きだす光。
「あんなこと言うつもりなんてなかったのに…何で言っちゃったんだろう…」我慢していた涙が今になって溢れてくる。
「ちょ、美優っ」光はポケットからハンカチを出して私に差し出してくれた。
私は泣きながら光に昨日のあのあとの斎籐くんとのやり取りを話した。
「やっちゃったか……」苦笑いで聞いてくる光。
「うん」私は目を擦りながら光に返事をした。


