『・・・お前はあいつ飼うんだろ?』

「・・・うん。」


『・・・じゃあ俺がこいつ飼う。』

口から出た言葉は、今軽はずみに口にしてはいけない言葉。

でも軽はずみじゃなくて、真面目に真剣に言ってる。

看護婦もアコも驚いてるみたいだが、一番驚いてるのは自分だ。

『・・・いいか?』

もしかしたら、俺みたいな奴に飼わせるのは嫌かもしれないから・・・・


「・・・大丈夫なの?家とか」


『・・・・あぁ』


ポロッ


いきなり掴まれた俺とアコの手。

「・・・あっりがとう。本当にありがとう。」

看護婦が流した涙。


こんなに人に感謝されることあったか?

しかも、こんな俺でいいのか?

でも涙を流しながら、喜んでくれる看護婦に絶対に立派にそだったこのチビを見せてやりたい。


そう思った俺は今日は絶対変だけど最高に幸せな気持ちだ。