その時。 後ろから敬太にそっと肩をたたかれた。 「杏子。…大丈夫か?」 「え…?」 すると、敬太は心配そうに私をのぞき込んできた。 「いや…、さっきコロを二人で見てた時、残念そうに見てたから…」 そこまで聞いて、私はふっと笑った。 「敬太には…、何でも分かっちゃうね。」