記憶の向こう側





「敬太、ごめんね。何も…知らなくて。」



「いいよ。今、杏子がここにいるだけでいい。俺、今、幸せだよ。」



「私も…」




敬太が私の頭にそっと手を置いて、ゆっくりなでてくれた。




その温もりが何だかくすぐったくて…




だけど、私はこの上ない幸せを感じていた。