「いえ…。梓さんの判断は正しいと思います。」 私と梓さんは、何となくテーブルの上にあるアルバムを見つめた。 「…で?どう思ったの?実際見て。」 「私もびっくりしました。本当に、山下さんの幼なじみだとは思うんですけど…、どうしても記憶がないから、実感が沸かないというか…。」 私が考えながら話していたら、梓さんも腕を組んで少し考え込んだ。 「うーん…、そうよね。こればっかりは、記憶が戻るのを待つしかないわね。」