記憶の向こう側





勇樹の仕事が終わって、近くの喫茶店に場所を移し、三人で話をすることになった。





「杏子の写真を…持ってきたんです。良かったら見て頂けませんか?」



「はい…」




私は、山下敬太さんから差し出されたアルバムを開いた。




そこには杏子さんの小さい頃から、学生時代、成人式までたくさんの写真が綺麗に並べられていた。