記憶の向こう側






そこでハッと目を開けた。




白いもやも犬もいなくて、私はいつも通り、勇樹の家のベッドの上で横になっていた。




あ…。夢だ…。




あの犬が、コロが、私の夢に現れた。




何故あの犬をコロだと思ってしまうんだろう?




どう考えても分からないけど…、あの犬は私にとって、「コロ」なんだ。





誰にどう呼ばれても…。