「はーるーひっ!」
後ろの方から、私を呼ぶ大きな明るい声・・・
声だけでわかるよ、誰なのかが。
もちろん麻美に決まっている。
「麻美、声デカイってば!」
麻美の頭をバシッと軽く叩く。
そうすると麻美はいつものようくジョーク混じりの嘘泣きをするんだ。
「春陽ちゃん、ひどーい」
嘘泣きをして、ふざけてる麻美。もう麻美は馬鹿だなぁと思っていると急に嘘泣きを止め私をチラッと見て笑った。
その笑顔はニヤと怪しい笑顔。
「な・・・何?」
「別に〜?」
明らかに顔をニヤニヤさせながら教室から出ていく麻美。
後ろ姿はまるで幼稚園児の様。
どうしたのかな、麻美。
あんな事されたら気になるよ?


