「じゃあ俺、帰るな。」



そう言って立ち上がった竜貴はドアノブに手を回しドアを開けた。


その後に続き私も部屋を出て竜貴が向かう玄関へと行く。



「うわー・・・!スゲー!




玄関の方を見るなり竜貴は凄く驚いた顔で叫んだ。竜貴は、さっきから驚いたり叫んだりするばかりだ。



「これメイドさんって奴?」



ふと見た竜貴の目はいつになく輝いていた。



竜貴が見て驚いているのは玄関の前に居る何十人ものメイドさん。


「お気をつけて、お帰り下さい」


綺麗に玄関前に並んでいるメイドさん達は竜貴に一礼をした。



玄関を開くと外は真っ暗で私は竜貴に「翔に送ってもらう?」と提案してみる。



だけど竜貴は「大丈夫」と言ってペコッとお辞儀をして1人で帰って行った。